タイワンリスの対策を考える

タイワンリス
近年、タイワンリスによる被害が日本全国で発生しています。ただし、タイワンリスとはいっても素人にはどれがタイワンリスなのかも全く分かりません。ここでは、そんなタイワンリスの生態や特徴・被害状況などについて詳しくご紹介いたします。

タイワンリスの生態・特徴

外来種のペットが野生化

タイワンリスの原産国は元々台湾や中国なのですが、動物園で飼育されているものやペットとして飼われているものが逃げ出したり、飼育放棄されたものが野生化したといわれています。このタイワンリスは昼行性の生き物なので、木の幹や太い枝に巣を作りながら樹上生活をしています。
ただし近年では、山野を開拓しながら住宅街が拡大しているために、民家の屋根裏に巣を作るような例もよくあります。こうしたタイワンリスは比較的黒っぽい毛並みなのですが、在来種でもあるニホンリスとほとんど見分けることができないかもしれません。

タイワンリス以外にもいる外来種

リスは見た目が可愛いし、アライグマやイタチのように凶暴でもありません。そのため、ペットとして日本に持ち込まれる例は数多くあります。そうしたことから、タイワンリス以外にもペットとして持ち込まれて野生化したリスとして、チョウセンシマリスやキタリスなど全部で外来種は3種類になります。
鎌倉などの観光地では、観光客がタイワンリスに餌をよくあげることから餌付けされたリスも多くいます。しかも、こうした外来種は生命力が強いということもあって、元々日本に生息していた在来種が減るなどの生態系にも随分と影響を及ぼしています。

タイワンリスによる被害

農作物への被害

タイワンリスは見た目は可愛いのですが、農作物を食い荒らされるなどの被害が相次いでいます。例えばミカンの果樹園では、ミカンの果実を食い荒らしたり樹皮はぎなどの被害が多く発生しています。
また伊豆大島では、観光資源のツバキの樹皮がはがされるといった被害が深刻化しています。元々タイワンリスは、樹液を採取するために樹皮をはぐという習性があります。そのため、果実だけでなく樹木自体が枯れてしまうという被害も発生するので厄介なのです。

電線までかじられるという被害

タイワンリスによる被害は、農作物だけではありません。中には、硬いゴム管で覆われている電線をかじられるという被害も発生しています。従ってNTTでは、電線のゴム管の内側にステンレス板を巻くなどの対策も行っています。
あるいは、NTTに限らず電力会社でも同様の被害が相次いでいます。
例えば、被害が激しい地域の電力会社では、ケーブルに防護ネットやカバーをかけるなどの対策が行われています。このようにタイワンリスによる被害が全国で相次いでいることから、遂に特定外来生物に指定されるまでになっています。

タイワンリスの対策のコツ

箱ワナを使って捕獲する

タイワンリスによる被害が日本全国で発生しています。そのため近頃では、タイワンリスを捕獲するための箱ワナも通販で取り寄せることができます。ただし、こうした箱ワナを使用するには、狩猟免許が必要であったり捕獲許可なども事前に申請する必要があります。
また、こうした野生の害獣を野外で自動撮影できるカメラなども通販で取り寄せることができます。とりわけ、野菜や果実がどの害獣によって食い荒らされているのかを把握するためには、こうした自動撮影機器というのはとても役立つのです。

報奨金を支払うことで捕獲を奨励

タイワンリスの被害が相次いでいる伊豆大島では、自治体自らが報奨金を支払うなど積極的な対策を講じています。そうした努力もあって、平成20年度にはタイワンリスの捕獲数が1万頭に達したともいわれています。
また、神奈川県の江の島や三浦半島などでも、農作物がタイワンリスの被害に遭うなどの問題が深刻化しています。さらには、農作物だけでなく電話線をかじられるなどの被害も発生しています。また農作物の被害額に至っては、平成20年度には150万円相当にものぼったともいわれています。(参考:農林水産省サイトより

まとめ

タイワンリスもリスの仲間なのでとても可愛い生き物なのですが、農家の人々の被害内容などを知るとやはり深刻な問題です。こうした生き物と人とがうまく共存していくということは今後の大きな課題といえるでしょうね。
他の外来種・ハクビシンについての記事はこちら→アライグマ駆除の体験〜見た目に似合わぬ凶暴さ〜